幼少時(35-40年前)、山沿いの住宅地に別荘とまではいかないがこじんまりとした平屋の家があって、夏休みは母と兄弟でそこで過ごした経験がある。すぐそばには堤があって、その先は田んぼから山道に続いているような自然満載の環境であった。たくさんの動植物に触れる機会があり、今となっては極めて貴重な経験であり、思い出である。当時は普通に見られていた生物も昨今の環境破壊で絶滅の危機に瀕しているのかもしれない。その代表をいくつかあげてみる。1.あかはらいもり: 堤の水面を身をくねらせながらたくさん泳いでいた。毒々しい色はいかにも悪者のイメージだった。どうやらふぐと同じテトロドドキシンを含んでいるとのこと。2.青ミミズ:シーボルトミミズとも呼ばれている。はじめて見た時はあまりの大きさと色にびっくりしたことをよく覚えている。3.ゲンゴロウ:水生昆虫では一番人気だったと思う。なかなかすばしっこくて、ようやく捕まえた時はうれしくてたまらなかった。
先日、約10年ぶりにその場所を訪れてみたが、水が減って背の高い葦に覆われた堤がなんとか残っているくらいで、奥はゴルフ場になっていた。しばらく水面を眺めていたが、動く生き物の気配は全く感じなかった。変わり果てた姿を見るのはやはりさみしいものである。そっと目を閉じて当時の感覚に思いを馳せてみた。そのうち植物編も紹介したい。
0 件のコメント:
コメントを投稿