2010年4月24日土曜日
のらくろ
今読んでる本が漫画に関係したもので、中に”のらくろ”の記述があって懐かしくなった。実は実家には昔からのらくろ漫画大全集という結構大冊の装丁本が置いてあり子供心に何度も読んだものだった。たぶん最後に目にしたのはもう中学生の頃だと思うから、今はどこにしまってあるのだろうか。その時の記憶ですでにかなりぼろぼろになってたので、存在も危うい。さっそく次回訪れたときに探してみなければ。ところで、”のらくろ”は戦争に関するもので、愛国心を鼓舞するような内容である。当時は良く理解できないままいろんな言葉を吸収した記憶がある。二等兵、伍長、曹長などの階級は真っ先に覚えたし、重営倉、軍旗、トーチカ、鉄条網、高射砲なんて言葉も自然に身に付いた。三つ子の魂云々・・なんてのはやはり正しくて、物心ついた少年期に刷り込まれた記憶は強固である。そのほかにたどってみて思い出すのをあげてみよう。上官、下士官、師団長、捧げつつ、無手勝流、サーベル、・・・であります、猛犬連隊などなど。のらくろは順調に出世して軍への多大な貢献をしたのち、最後は除隊して新天地を求めて大陸にわたった。当時の僕にはその姿がむしろちょっと淋しかった記憶がある。全集の最終話で数年ぶりにブル連隊長とであった時の会話が連隊時代の上下関係のキビキビしたものとは変わっていたので当時はこれにも少し違和感があった。が、今はなんとなく理解できる。思えば自分にとって犬(ひと)の成長の形を自然に学ぶ格好の教科書であったのかもしれない。田河水泡氏のことも少し振り返って調べてみよう。いろんな背景がまた見えてくるかもしれない。
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