2023年5月21日日曜日

カタルパの木

久し振りの投稿。この道は数十回と通っているはずなのであるが、気づいていなかった。カタルパの木、アメリカキササゲという北米由来の樹木である(木大角豆とも書くらしい、読めない)。初夏に開花するとある。今朝、久し振りに高良山に登ろうと車でいつものルートで参道下に向かう途中、白い沢山の花をつけた木が視界に飛び込んできた。何かあるぞと思ったが、高良大社参拝後、帰りに確認してみようと思ってその場は通り過ぎた。さて、下山していよいよ対面である。樹木は結構背が高い。幹もなかなかしっかりしているので、少なくともかなり以前からここにあったはずである。今回たまたま開花の時期にあたったので、認識できたのであろう。高校時代に初めてここを通った時にはすでに存在していたはずだと考えると、思わず郷愁に似た感覚が襲ってきた。さて、観察するに、花は白く、中振りで、10~20個の花がかたまって咲いており、これが樹木の全体に広がっている。拡大すると花芯付近には紫の鎖線状の複数模様の中に2本のやや幅広黄色の模様がアクセントになっている。一見、シャガの花を彷彿とさせる。幹の近くに寄ってみると、説明版を発見。新島襄ゆかりの木とある。由来は理解できたが、何故、この地のここにあるのかについては記載がなかった。新島に縁のある人が種なり苗を譲り受けたのか?謎である。この近くには水明荘や天台宗寺院などもあり、歴史的に新島と縁のあるような地位ある人物がいた可能性は否定できない。いろんなことを思い浮かべながらカタルパの木を後にした。





2022年7月17日日曜日

夏花の拡大図 2022

 久しぶりに早朝の散策。今回は通り道沿いでみつけたきれいな花の拡大図。拡大してみると新たに気づくことがある。

「百日紅」 かなり以前に記したことがある。一番多いのはピンク、次いで白。そしてあまり見ないが薄めの紫。今回挙げたものはピンクの濃いやつ。拡大すると黄色いおしべが密集していることがわかる。蕾は一緒に映り込んでいる丸い実のようなものであることを今回初めて知った。よくみると縁がしわしわの花弁がその実みたいな外殻にくっついているように見える。

その後調べてみたら、実際は更に複雑である事が判明した。中央の黄色く目立つのは雄しべだが食用で昆虫をおびき寄せる目的。その周りに内向きに屈曲するやや背が高くて先端が丸いやつが本物の雄しべらしい。雌しべは中央にこれまた一本屈曲した細長いやつがしっかり隠れている。自然のなせる技、すごいの一言である。


「ムクゲ」アオイ科フヨウ属。芙蓉についてはこれまた以前記したことがあったと思う。今回は花芯の形状と色味の変化に注目。中央の濃いピンクの部分だけに注目するとナデシコの花のように見える。尖った先端部はそのまま花弁の花脈(?)に連続している。


「夾竹桃」これも記録歴あり。これも濃いピンクと白の存在は知っていたが、今回薄いピンクを発見した。気づかないだけだったのかな。夾竹桃をみるといつも思い出すのが、大学時代の薬理の教授が葉に含まれるスロトファンチンの毒性に関して馬の話を引き合いに出した講義のこと。


「カンナ」これもよく見るのであるが、多くがすでに暑い日中であったためかしおれていることが多かった。今日の花はシャキッとしていたのでアップ。



2022年5月13日金曜日

さらば、アコード・ハイブリッド

 とうとうこの日がやってきた。前回「さらば、アヴァンシア」を記したのが2013年11月であるから、それから早8年半である。いよいよこの愛車ともお別れである。総走行距離は約87,500km、調子はすこぶる順調に経過した8年半であった。まだ十分乗れるのであるがいろんな思いもあって、今回車両変更することになった。思えばこのアコードの納車の日は今でもよく覚えている。担当のKさんから装備の説明を受け、赤いバラの花束をもらったように記憶している。その5か月後にまさか久留米に異動するとはこの時露とも思っていない。そう、故にこの車はその後の自身の人生とともに歩んだ戦友なのである。異動後2年目の夏、台風の強風であろうことか駐車場の壁が崩壊し、リアをかなり激しく破損するトラブルがおこった。全くの不可抗力であり、この時は建物の施工業者が全額負担で修理してくれた。この際にもホンダの担当Kさんに大変お世話になった。長年ホンダユーザーを維持してきたのも少なからずこのKさんのケアのすばらしさによるものであった。久留米店のディーラーには残念ながらそのような細やかさは殆ど感じられなかった。実は今回の車両変更の理由の1つにはメインではないがこれがあった。そして今回の車両変更である。さすがに前日にアコードを念入りに洗車・清掃した。家内は「なぜ?」なんて言っていたが、これはやはり苦楽を共にしてくれた車へのせめてものお礼である。次にどのような人の手に渡るかは全く持ってわからないが、是非自分のような人がオーナーになってほしい。新車両に乗ってディーラーを出るとき、奥に駐車した白い車体を直視はあえてせず、少しだけ感じながら後にした。「さらば、アコード・ハイブリッド、ありがとう」




2022年4月17日日曜日

4大惑星直列!

 珍しく連日の投稿になる。何年振りであろう。というのも、これは記録に値する出来事なので是非に。毎年12月ごろになると翌年の天文現象のチェックをするのであるが、2022年はさして極めて話題性の高いものは余りない。しかしその中で個人的に大きなイベントの1つとして目標にしていたのが、この4月17日前後の惑星一直線現象であった。4月16日(土)の早朝にまずは1回目のチャレンジ。4月に入ると日の出の位置が北側に移動するので自宅のベランダからは観測困難と予想し、以前から目を付けていた東側の視界が大きく開けて人工光の影響の少ない筑後川河川敷の駐車場に到着したのだが、結局薄雲がかかっており、金星すら確認できず断念。ガイドによると18日早朝が最もきれいな一直線のように記載されているが、さすがに月曜日だし、予報も曇りとされているので、本日4月17日(日)がラストチャンスである。満を持して4時30分過ぎに観測地点に到着。暗闇に目を慣らして車外に出てみる。気温は7~8度であろうか、この時期にしては寒い。東の空に目を向けると早速真っ先に目に飛び込んできたのは言うまでもなくヴィーナスである。美しい。-4等はあろう。そしておもむろにその南側方向に少し視点をずらしていくと、一瞬わが目を疑った。まさに直線である。ヴィーナス、そして明るさは劣るものの、確かにやや赤みを帯びたマース、そしてその延長線上にサターンを明瞭に確認できるではないか。素晴らしい。間髪を入れず双眼鏡で確認する。金星、黄金色に輝き、眩しい。そして火星は赤く鈍い光を放つ。数年前の大接近の際の明るさには到底かなわないが、その謎めいた赤さは健在である。そして土星。何となく青白く見えるのは気のせいか。惜しむらくは望遠鏡を持ってないこと。最後にこの目でリングを見たのはいつだったか。早速スマホで撮影。マニュアルにしてISOやら焦点距離やらいろいろ調整してなんとか画像に収めた。しばし感動に浸っていたのであるが、「ん、待てよ、もしかしてもう1つ見えるはずではなかったか?」そう、ジュピターである。気持ちを落ち着かせて金星から北側にゆっくりと視線を向けてみる。日の出時刻が近づいてきているせいか、何となく東の空が明るい気がする。まだ耳納山系の影なのか、白む東空に溶け込んで視認できないのか、ジュピター。と一瞬たじろいだが、神は裏切らない。金星よりはその光度が劣るものの、さすが太陽系最大の惑星である。その姿をこの目で見つけたと同時に思わずガッツポーズが出た。改めて全体を見渡すと、確かに一直線である。まあ、自分的には奇跡に近いと思う。奇しくも本日は満月であり、その月は大直線に対峙する自分の真後ろの西空低く煌々と輝いている。そう、水星以外は勢ぞろいである。(太陽はその後しばらくして日の出を確認した)。久々にしびれる観測であった。さてそう言いながら来週はその惑星群に細い月が接近する。そして5月1日には木金大接近である。これも楽しみである。さあ、しばらくは週末の早起きが続きそうである。




2022年4月16日土曜日

筑紫紅

 久留米に居を移して早8年目に入った。予定任期の後半である。ここ1年で様々な役割を担うようになり、ここからがおそらく本当の意味で正念場であり、持てる力を発揮すべき時間なのであろう。まずは心穏やかにして取り組みに徹したい。

 さて、これまでこの時期には当たり前のように目にしていたのだが、綺麗だとは思ってもそれ以上の思いはあまりなかったのだが、あえて久留米つつじについて触れてみる。

 原種は霧島山のヤマツツジとミヤマキリシマの自然交雑種に薩摩大隅半島のサタツツジとされているとのこと。久留米地方全くのオリジナル品種ではないようである。高良大社の社の横に広い範囲の原木があるが、この花は色がやや薄めのオレンジがかった感じでむしろあまり目立たない印象であった。街中でよく見かけるかなり紅色の強い小ぶりのものは筑紫紅(ちくしべに)と呼ばれる品種のようで、調べてみると認定が1989年6月、母が黒竜、父が若楓とのことで比較的新しい品種のようである。一重咲きの濃赤色の花で枝当たりの花数が極めて多いのが特徴。たしかに満開の様子は圧巻である。これから近くでツツジを目にすることがあれば少し詳しく観察してみなくてはと思う。躑躅、漢字は極めて複雑。見る人が足を止めるほど美しいという言われらしい。ツツジ目ツツジ科ツツジ属、学名 Rhododendron、英名 Azalea





2021年7月31日土曜日

万能小ねぎの種を蒔いてみた

 にわか家庭菜園として、これなら役に立つだろうという期待を込めて万能小ねぎ栽培に手を出してみた。種自体はしばらく前に買っていたのだが、適当な器が無く、なかなか手を出せていなかった。一応、プランターと腐葉土、肥料を調達していざ種まき。種は黒い芥子粒ほどの大きさで、本当にこれで大丈夫なのかいな?と思いつつ苗床を準備、5列に分けて種をパラパラと蒔いてみた。芽が出るまでは新聞紙で覆うと書いてあり、遮光?、湿度保持?何のために?と思いつつ袋裏面の説明にできるだけ忠実に従うしかない。たっぷり目に肥料と水をかけてその日は終了した。その後数日毎朝観察するに、特に変化なし。まあ、そうすぐには出てこんよね、と自分を納得させながら待つこと1週間、ついに発芽を確認した。何か小学校の時のアサガオの芽が出たときの喜びに似たものを感じて素直にうれしいものである。さあ、これからどう成長していくか、慎重にことを進めていこうではないか。




2021年5月2日日曜日

麦秋

 2カ月振りくらいに高良山に登った。5月に登るのはさらに久し振りであろう。3月下旬から4月半ばの桜とツツジの開花でのひとしきりの賑やかさが一段落して落ち着きを取り戻した感がある。早朝だったので少し肌寒いくらいであったが、概ねいつものペースで登りきれたので何とか心肺機能は維持できているようだ。高良大社でいつものように参拝して展望台に向かった。筑後川沿いに広がる筑紫平野の風景が目に飛び込んでくる。まだ少しだけ早いが麦秋の感である。川向うは佐賀背振山麓方面から久留米がわは特に北野から田主丸方面にかけての筑後川沿いに黄緑色から一部黄色の麦畑が広がっている。5月中旬から6月ごろになると刈り入れが始まり、そのうち麦穂を燃やす煙があちこちで立ち上がる情景を見ることが出来る。私の好きな高良山からの眺めの一つである。高良大社を後にして下る道沿いの足元に小さめの白い花がたくさん落ちているのに気づいて上を見上げると、息をのんだ。まさに無数の白い花が満開である。なぜ登る時気づかなかったのか不思議であるが、おそらく桜に比べると花が小さめで、葉の下にやや隠れるようにして咲いているせいだろうか。しかしじっくり見ると見事である。さすがにすぐに調べてみたところ、どうやらエゴノキというらしい。詳細は割愛するが、昔から身近な落葉小高木のようである。気掛けてみると道沿いのあちこちに満開に近い木が見受けられる。5月は新緑の季節でどちらかというと緑の勢いに圧倒されてこういった清楚な花は見過ごされるのかもしれない。今日認識することが出来て良かったと思う。その他にも低木の白い花でセッコウボク、ノイバラも見つけることが出来た。日頃の喧騒とコロナストレスを少しだけ和らげることが出来た。




追記:2021.7.31 その後しばらくして再び高良山を訪れた。緑はさらに深くなっており、夏の装いである。もう少し花の色を目にすることが出来るかと期待していたが、参道や道沿いにはさして目立つ花は咲いておらず、唯一、百日紅の濃いピンク色が散見できた程度であった。また無数にあったエゴノキの花はこの季節実に変わっていた。写真を載せておこう。




カタルパの木 久し振りの投稿。この道は数十回と通っているはずなのであるが、気づいていなかった。カタルパの木、アメリカキササゲという北米由来の樹木である(木大角豆とも書くらしい、読めない)。初夏に開花するとある。今朝、久し振りに高良山に登ろうと車でいつものルートで参道下に向かう途中...